任意整理でどのくらい借金が減額されるか

文責:弁護士 森田清則

最終更新日:2025年09月04日

1 任意整理とは

 借金問題を解決する方法には、いくつかの種類があります。

 このうち、裁判所を利用せず、弁護士が債権者(消費者金融やカード会社など)と任意で交渉して和解を目指す手続きを任意整理と言います。

 あくまで交渉なので、交渉相手との間で具体的な返済条件の合意がまとまる必要があります。

2 任意整理での合意の内容

 多くの場合、借金の元金を減らす合意はできません。

一括返済するという条件であれば元金の70~80%を返済することで合意できる場合もありますが、そうでない限りは難しいと言えます。

 一方で、合意がまとまった後の利息は発生せず、4~5年かけて分割して借金を返済するという内容であれば、まとまることが多いです。

 元金こそ減らないものの、完済するまでに本来なら発生する利息が発生しないので、任意整理をしないでそのまま返済を続けた場合と比べると、返済総額は大きく減ります。

3 具体例

 たとえば、1社に対して300万円の借金が残っており(年利15%)、新たな借入はせずに毎月7万2000円を返済している場合を考えてみます。

 この場合、目安として5年間で返済が完了し、返済総額は約426万円です。

 任意整理をして、その債権者と5年での分割返済がまとまった場合、毎月5万円を払うことになります。

 そうなると、任意整理をする前後を通じて毎月の返済額が減少します。

 そのうえ、任意整理をする前にあった年利15%の利息が任意整理後は0%となるので、返済総額も約426万円から300万円に減少し、約126万円減額されることになります。

4 名古屋近辺にお住まいで借金にお悩みの方へ

 お金を借りた当初の契約どおりに借金の返済を続けても、なかなか借金は減っていきません。

 任意整理をすれば、毎月の返済額を抑えられる可能性があるうえ、払えば払う分だけ元金を減らす内容の合意により、結果として返済総額を減少させることができます。

 早く任意整理ができれば、その分だけ利息を払う期間が短くなります。

 収入に比べて毎月の返済が大きく生活がままならない方はもちろん、完済までの道のりが長くいつまで返済を続ければよいのかお悩みの方も、まずは弁護士にご相談ください。

 当法人は、名古屋を中心に複数の事務所が県内にありますので、名古屋近辺にお住まいの方はお気軽にお問い合わせください。

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